役割におけるポジション取りについて
今回は、役割ごとのポジション取りについての話をしようと思います。
その前に、この話を理解するうえで重要になる前提となる言葉の整理をしておきます。
ここを取り違えると、以降の内容で誤解が生じやすくなるため、先に明確にしておきます。
前衛とは何か
前衛とは、前に出て戦うことを主な役割とするポジションです。
主に、試合の火力を担う武器や、それに準ずるサブ的な火力を持つ武器が該当します。
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火力武器の例
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Sブラスト
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バケットスロッシャー
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.52ガロン など
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火力サブの例
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ラピッドブラスター
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スクリュースロッシャー など
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前衛については、多くの人がイメージしている内容と大きなズレはないと思います。
中衛とは何か(重要)
注意が必要なのが中衛です。
ここでいう中衛とは、
キル性能は火力武器より劣るものの、塗り性能と機動力に優れ、ヘイトを買う役割を担うポジションを指します。
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中衛の例
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わかばシューター
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N-ZAP など
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重要なのは、
中衛=中射程武器ではないという点です。
射程の長さでポジションを分類してしまうと、このあとの話の理解がズレてしまいます。
この記事を読む際は、「中射程=中衛」と無意識に置き換えないよう注意してください。
以上を前提として、ここから具体的な内容に入っていきます。

前線におけるポジションの考え方
前線でポジションを取る位置は、①から③の間になります。
相手の前線と見合っている状況では、いわゆる「ライン」になっている位置そのものに、基本的にはポジションを取りません。
例外として、ローラーなどでキルが取れそうな場面に近づいて踏み込むことはありますが、常にその位置に居続けるわけではありません。
基本的には、ライン分のスペースを前に確保することを意識したいところです。
このスペースを確保できていることで、
相手の射程に入っていない状態を作ることができます。
①〜③の距離感について
この図を見ると、①と③の間はあまり空間がないように感じるかもしれません。
ですが、理想としてはこれくらいの距離感だと思っています。
この距離であれば、③にいるプレイヤーが横や後ろから敵に襲われた場合でも、②の人がカバーできなくても、①にいるプレイヤーがすぐにカバーに入ることもできますし、射程で相手を捉えることも可能です。
逆に、③の位置が後ろすぎると、
②のプレイヤーがカバーに入るために①と②の間に大きなスペースができて今度は②の人が①の人へのカバーができなくなります。火力武器であれば本来の前線での戦闘もできなくなります。また、①の人は孤立する形になります。この状態になったとしても①の人は背後の出来事は見えないので気づいたら誰も後ろにいなかったといった状態になってしまいます。火力がないため一気に敵が詰めて来たら①は崩壊し、②が空けたスペースを敵が生めてきてしまいラインがあがっていきます。
そのため、味方がカバーできる範囲に収まっていることは、前線維持において非常に重要だと考えています。
①〜③のどこを担当するかについて
では、①から③のうち、どこにポジションを取るのが良いのか。
ここからは、個人的な見解を書いていこうと思います。
①のポジションについて
①の位置は、基本的に
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インファイトが強い武器
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機動力のある武器
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塗りができる武器
が担当するのがよいと考えています。
具体的には、
中衛、シューター系の火力、マニューバ系、スプラスピナーあたりが該当するでしょう。
中衛が一番前なのか?
「中衛が一番前なの?」と感じる人もいるかもしれませんが、
個人的にはその認識で合っていると思っています。
中衛の役割のひとつは、
前に出て塗りを作り、ライン位置の塗りを維持することです。
この塗りによって相手は前に出にくくなり、
結果として塗りによる防壁が生まれます。
ここで重要なのは、
前に出て積極的にファイトをするという意味ではありません。
前に防壁を作り、危なくなったら持ち前の機動力で下がる、という立ち回りです。
また、前で塗りを作ると、相手から見られやすくなり、狙われることも増えます。
それが結果としてヘイトを稼ぐ役割にもつながります。
つまり、
前で塗る → ヘイトを買う
という、自然な役割の流れが生まれるということです。
おすすめのギアについて
こうした役割を考えると、
個人的におすすめしたいギアはイカダッシュ速度アップです。
目安としては、
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メイン1 サブ3
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メイン1 サブ4
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メイン2
このあたりであれば十分に機能すると思います。
わかばシューターであれば、これくらいイカ速を積むのが役割的にはおすすめです。
二個投げわかばが悪いと言うつもりはありませんが、
中衛として前で塗り、ヘイトを稼ぎ、カバーに入る役割を考えると、
二個投げよりもイカ速を積んだ構成の方が優位性が高いと感じています。
二個投げ構成の場合、
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インク管理が厳しくなりやすい
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イカ速が遅く、下がれない場面が出てくる
といった理由から、ポジションが後ろに下がりがちになり、
塗りやヘイト稼ぎが十分にできない状態になりやすい印象があります。
ちなみに、このくらいのイカ速はギアとして十分に積むことが可能です。

①のポジションでの立ち回りの違い
①のポジションでも、武器種によって取る行動は異なります。
火力武器の場合は、①にポジションを取りつつ、
倒せそうな場面では前に出てキルを取りに行くという動きになります。
一方で中衛の場合は、
①で前に塗りを作り、展開できそうであれば横に広がってスペースを拡張する、
という動きが基本になります。
同じ①というポジションでも、
武器によって選択する行動が違う、
ここが重要なポイントです。
②のポジションについて
②のポジションは、
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インファイトが苦手
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攻撃にチャージが必要
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相手に近づいて倒す武器
といった武器が主に立つ位置だと考えています。
具体的には、
ローラー、ブラスター、スロッシャー、ラクトなどです。
短射程武器の場合は、①と②の間くらいに立つイメージもありますが、
ここではざっくりと②として扱います。
これらの武器は火力が高いため、一番前に立ちたいと感じるかもしれません。
しかし、①の位置に常に立つと、
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サブなどで足元を取られやすい
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ラインの塗りを徐々に消され、詰められる道ができる
-
ヘイトを集めやすくなる
といった理由から、前で立ち回るのが厳しくなります。
つまりこれらの武器にとって①は、
キルが取りにくく、デスしやすい位置になりやすいとも言えます。
スピナー系について
スピナー系についても、
(スプラスピナーはザップ寄りの動きができるため除外しますが)
基本的には②のポジションが適していると考えています。
弾を撃っている最中は足も速く、塗りもできるため①に立てる場面もありますが、
チャージが必要であることを踏まえると、
②を基準としたポジション取りが自然だというイメージです。
②の役割とカバーの考え方
②のポジションでは、
正面やステージのサイドから前に出てキルを狙うのはもちろんですが、
横や後ろから来る敵を処理する役割も重要になります。
この対応を①のポジションの人が行ってしまうと、
②の人が①に立つことになり、
前線の耐えの強度、いわば防壁の強度が落ちてしまいます。
そのため、
横や後ろから来る敵はできるだけ②の人が対応できると理想だと考えています。
③のポジション(後衛)について
③のポジションは、いわゆる後衛です。
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射程が長く、広く相手を見られる
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インファイトがかなり弱い
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攻撃までに時間がかかる
こうした特徴を持つ武器が立ちます。
後衛は、
敵前線にいる相手を一方的に倒して攻めるきっかけを作ったり、
前線の味方をカバーしたり、塗りを供給することで
前線の強度を生み出す役割を担います。
広く手を出せるため、
後衛が機能していると総崩れが起きにくくなります。
お互いに後衛が機能している場合、
見合いの時間が長くなり、拮抗した展開になりやすいと感じます。
ポジションは固定ではなく流動的
基本的にはこのように、
①〜③それぞれに役割と適したポジションの高さがあると考えています。
ただし、実際の試合では、
流動的なポジション取りになるのが自然です。
たとえば、
イグザミナーであれば②で距離を取りつつチャージし、
撃つときに前に出て①まで行き、撃ち終わりそうなら②に戻る。
ローラーであれば、②から①に出たり戻ったりしつつ、
場合によっては前潜伏のためにライン位置まで出ることもあるでしょう。
①を主なポジションとしている人でも、
横や後ろのケアで②に下がることもありますし、
カウントを進めるために③の位置に立つ場面もあると思います。
③の武器も前に出て圧をかけられるくらいの配置を味方がしていれば ②くらいまで前に出て敵を狙いに行くというのも考えられます。
編成を見て考えるということ
個人的には、
試合開始時に編成を見て、
味方がどの高さのポジションを取ると良いかを考えられると、
チームの強みや弱点が見えてくると思います。
たとえば、
ロング、バケットスロッシャー、わかば、ラピッドエリート
という編成だった場合。
わかばが①に立って前に塗りを作ってくれることで、
ロングやバケは②や①から敵を狙いやすくなります。
ラピエリは③に立ち、前線を崩さないようにしつつ、
チャンスがあれば②付近まで前に出てキルを狙ったり、
相手を下がらせて有利な展開を作る、という攻め方が考えられます。
仮にわかばが③まで下がって立ち回っていた場合、
ロングやバケで前塗りを作るのは厳しくなります。
それを無理にやろうとすると、
ファイト用のインクに余裕がなくなったり、
ヘイトを買ってキルが取りにくくなり、デスにつながりやすくなります。
ラピエリが前に出ていればまだ何とかなりそうですが、
相手にローラーやボールドなど、
インファイトに強い武器がいて暴れられると厳しいでしょう。
結果として、
崩壊するか、一気にラインを下げられるか、
そういった展開になりやすいと思います。
なぜうまくいっているのか、なぜきついのかという点で試合を振り返ったときに、 全体のラインの高さというのを考えてもいいかもしれません。
理想と現実を踏まえて
実際の試合では、
味方全員が理想通りのポジションの高さで戦ってくれることは、
あまり多くないのではないかと思いますし、これが前提なのではないかと思います。
だからこそ、
その前提を踏まえたうえで、
自分がどのポジションを取るべきかを考える必要があるのかな、
という気がしています。
個人的に、理屈で整理すると、
ポジション取りはこのような考え方になるのではないかと思っています。
まとめ
本記事では、前線を①②③という高さで捉え、それぞれのポジションに応じた役割と立ち回りについて整理してきました。
重要なのは、
前線とは「一番前に立つこと」ではなく、味方同士がカバーし合える距離感でラインを維持することだという点です。
①のポジションでは、
中衛が塗りによって防壁を作り、ヘイトを集めることで前線の安定を生みます。
同じ①でも、火力武器はキルを狙いに行き、中衛は展開と塗りを優先するなど、
武器ごとに選択する行動が異なることも重要なポイントです。
②のポジションは、
高い火力を活かしつつも、無理に前に出すぎず、
横や後ろからの敵への対応を担うことで、前線の耐えを支えます。
③のポジションである後衛は、
広い視野と射程を活かして前線を崩さない役割を担い、
味方が前で戦える環境そのものを作ります。
また、ポジションは固定されたものではなく、
試合中は状況に応じて①②③を行き来する流動的なものです。
編成を見た時点で、
「どの武器がどの高さに立つと強いのか」を考えることで、
自分たちの強みや弱点が見えやすくなります。
理想通りに味方が動かない試合も多いからこそ、
この考え方をベースに、
今どこが足りていないのか、どこを補うべきかを判断できるようになると、
立ち回りの精度は大きく変わってくると思います。