はじめに
前回の記事
【スプラトゥーン3】SPIXのこれが出来たらXP3000の動画について - 飯のねこの助
では、試合の中で重要になる「ライン」について触れました。
今回はそのラインという概念そのものについて、もう少し掘り下げて整理していきます。
前衛がラインの主軸となり、中後衛がそれをサポートする。
この関係性があることで、ラインの強度や、ラインが上がるスピードが生まれます。
個人的には、試合の有利不利の本質はここにあると考えています。
ラインの強度が高ければ、
-
打開時に押し込まれにくく
-
押し返すパワーが生まれ
-
攻めでは押し込みやすくなる
多少の人数不利や一時的に押される場面でも、ラインを維持する力が生まれます。
この記事では、そうした「ライン」を段階的にひも解いていこうと思います。
ライン理解には段階がある
ラインを理解するには、いくつかの段階があると考えています。
一気に身につくものではなく、段階ごとに必要な視点が異なります。
以下、その段階ごとに整理していきます。
第1段階:ラインを「知る」
まず最初の段階は、ラインを知ることです。
そのためには、「前線で戦うとはどういうことか」を理解する必要があります。
前線で求められる基本要素
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相手との距離感
-
相手の位置把握
-
相手の射線を意識すること
これらを見落としたり、見誤ったりすると、即デスにつながります。
逆に言えば、相手の位置を把握し、
「前線で戦う(=前線に影響を与える行動を取る)」
という基本が身につくことで、初めて試合に関与できるようになります。
これは初心者の人が最初に通る道であり、
ここに特化して練習してもいいとさえ思っています。
これができない状態では、試合に参加しているとは言えず、
正直なところ、何も始まりません。
第2段階:ラインの上げ下げを理解する
次の段階は、ラインの上げ下げです。
ここではステージ理解が強く求められます。
点ではなく「面」でステージを見る
戦っている場所の強ポジ・有利ポジ、
その場所でどう戦い、どう攻略するのか。
多くの人は「強ポジ」「有利ポジ」という言葉で理解していますが、
個人的には、もっと広い視点でステージを捉えています。
【具体例】マサバ海峡大橋をゾーンで考える
たとえば、マサバ海峡大橋の場合、
ステージ全体をいくつかの**ゾーン(色)**に分割して考えます。

赤 水色

黄色(ステージ中央寄り) 黄緑

黄色 紫

それぞれのゾーンには、
-
強ポジ
-
有利ポジ
が存在し、そこを抑えることで、そのゾーンでの戦いが有利になります。
特にステージ中央にこうしたポイントがある場合、
そこを奪取・維持できるかどうかで、試合の最初の有利不利が決まります。
マサバで言えば、中央両サイドのスペースがそれにあたります。
中央両サイドを取られたときに起こること
マサバで言えば中央の両サイドのスペース。

中央両サイドを抑えられると、次のような流れが生まれます。

水色の丸から撃たれることで、挟み撃ちのような射線が形成され、
相手(赤丸側)はラインを黄色ゾーンまで下げざるを得なくなります。

さらに追い込まれると、
-
射線は複数方向から通り
-
場所は狭くなり
-
ボムが非常に有効になる
結果として、中央(赤・水色ゾーン)を制圧されます。
水色ゾーン右広場に逃げたとしても、後ろに下がれない構造のため、
敵に詰められると非常に厳しい状況になります。
そのためジャンプ帰還を選びやすくなります。
状況を理解している相手であれば、
右に逃げた敵を落としに複数人で詰めてくる可能性が高いでしょう。
黄色ゾーンの特殊性と重要性
中央から敵陣(あるいは自陣)に入る黄色ゾーンは、攻める側、
打開する側のどちらかが有利ではなく「待っている側」が
有利になる特殊な構造をしています。
これは全ステージ共通です。
-
攻める側は敵陣に入りたい→しかし落としにくい(迎え撃つのに有利なポジション取りがしやすい)
-
押されている側は中央に出たい→だが待たれると大きなリスクを負う(安全に前に出るのにポジションが取りにくい)
お互いに「待ちやすい」場所であり、
ここを突破できるかどうかで試合の流れは大きく変わります。
このゾーンを通過して敵陣に入れた瞬間、
攻めている側が一気に優勢になります。
そのため、ここでスペシャルを使う判断ができる人は、
かなりスプラ理解度が高いと感じます。
どのSPが有効かを考えられるとさらに良く、
味方のSPと連動できれば、なお良いでしょう。
ラインの最終防衛線としての黄色ゾーン
この後、黄緑ゾーンを確保されると、
かなり有効なカウントを取れます。
さらに紫ゾーンまで入られれば、KOが見えてきます。
正直なところ、打開側は黄緑ゾーンまで入られた時点で状況はかなり厳しい。
だからこそ、最初の黄色ゾーンは何としても通してはいけない場所です。
これはどのステージにも共通して言えることで、
この黄色ゾーンの重要性を理解することは、
ステージ攻略における重要なポイントのひとつです。
個人的には、
-
中央戦の最終ラインは水色ゾーン
-
黄色ゾーンには踏み入らない
-
後衛もラインが上がったら速やかに前に出る
という意識でプレイしています。
試合を通して黄色ゾーンより後ろにいる時間が長いほど、
試合は劣勢だと言えるでしょう。
ゾーン理解からポジション取りへ
ゾーンを理解できるようになると、
「どこまでラインを上げるか」「どこまで下げるか」が見えてきます。
さらにそこに強ポジ・有利ポジを加味することで、
ライン設定や上げ下げの精度は一段階上がります。
武器ごとのポジション取り
各ゾーンにおいて、
-
バケツ・ローラー・ブラスターが積極的に取るべきポジション
-
シューター・スピナーが有利になるポジション
といった武器種ごとの適性があります。
逆に、
その武器では取ってはいけないポジション
を把握することも重要です。
これが的確にできると、
-
相手を崩しやすく
-
キルを狙いやすく
-
安全かつ楽に処理できる
ようになります。
この考え方は、以前書いた
【スプラトゥーン3】初動論 ―初動の考え方 - 飯のねこの助
にも通じています。
射程、爆風、曲射といった武器特性を踏まえたうえで、
どこに立ち、どこからゾーンを制圧するのか。
それを具体的に持っているかどうか、
そしてその練度こそが、その人の力量だと言えます。
最終段階:射線を増やす
最終段階は、射線を増やすことです。
味方や相手の位置を見ながら、
横に展開して射線を増やします。
その他にも、注意する点としては
-
強ポジ・有利ポジを放置せず維持する
-
ポジション被りを避ける判断
個人的には、展開したり前線でクリティカルなポジション取りをするのは
短射程シューターの必須スキルだと考えています。
短射程シューターの強み
短射程シューターは、
-
機動力が高い
-
地形を問わず70〜80点の戦いができる
という強みがあります。
もちろん、その場所のスペシャリストと当たれば分が悪いですが、
逆に武器と相性の悪いポジションを取っている相手とは、
積極的に撃ち合うことができます。
相手の位置、味方の位置、ポジションを取っている相手などを加味して
前線のどこにポジションをとり、どこから攻め落とすのかというのが
短射程シューターにとって大事な立ち回りになると考えます。
また、ヘイトを買うタイプの武器種にも、
「どこでヘイトを買えば前線に影響を与えられるか」
という視点が必要になります。
なんとなく敵のヘイトをかえばいいのではなく、味方や敵の位置
そのゾーンを攻略するうえでどこでどういうヘイトをかうのか。
射線を増やすということに関しては全ルール共通の意識であり、
特にナワバリで培われ、
ガチアサリでは非常に大きな影響を持ちます。
ただ、やみくもに射線を増やしても意味がなかったり、孤立して落とされるので
的確に判断をする力が求められると考えます。
この段階は、個人の動きではなく、
チームとしての配置取り。そのためレベルが高いです。
チームプレイとソロマッチの現実
射線を増やす動きは、味方の動きにも強く依存します。
かみ合った時は戦力が掛け算になり、
前線の強度は大きく上がります。
一方で、意味のない動きに連動するとマイナスになり、
個人で動いたほうが強度が上がる場面もあります。
ただし、その分リスクも増えます。
正直なところ、ソロマッチでは
ここまで意識して動ける場面は多くありません。
上位帯であれば可能性はありますが、
多くの場面では難しいでしょう。
そのため、
チームプレイの上手さよりも、
その前段階である「個としてできる上手さ」、
特にラインの上げ下げまでが、
キャリーにおいて重要な要素だと考えています。
おわりに
スプラが上手いというのは、
まずこうした基本的なことができるかどうかだと思っています。
そこに、
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判断の速さ
-
判断の的確さ
が加わることで、質や対応力が生まれ、
それが応用のレベルにつながっていく。
ラインの上げ下げという考え方は、多くのプレイヤーが感覚的には理解しているものの、はっきりと整理して捉えられていない部分だと感じたので詳しく書きました。
試合のレベルが上がるほど、前線でポジションを取る難易度は上がり、ラインの上げ下げの設定の正確さも問われます。
だからこそ、この話は基本でありながら、決して終わることのない課題なのだと思っています。